米国株・史上最大の下げ幅:金融安定化法案否決
《リハルの視点》
★【米国株・史上最大の下げ幅:金融安定化法案否決】
●サブプライムローンの不良債権化が猛スピードで加速したことに端を発し、ついに先日、米国証券大手のリーマン・ブラザーズが経営破綻した。
そのリーマンの破綻から、いもづる式に次々と米国の大手金融・保険会社の危機が顕在化した。
資本主義の象徴であり、資本主義のリーダー(権化?)であるアメリカが窮地にあるということは、世界経済の危機であるといっても過言ではない。
その自由主義・アメリカ(いいかえれば弱肉強食の世界)でさえも、今回の一連の流れを食い止めるべく、民間金融機関・保険会社の不良債権を公的資金で買い支える様相であった。
先週は、その法案可決ムードによって、世界同時恐慌回避を見越し安堵していた国際経済であったが、一変、米国下院が「金融安定化法案」を否決した。
そして迎えたニューヨーク株式市場では、過去の「ブラックマンデー」や「9・11」をも上回る、史上最大の下げ幅である777.68ドル安(ダウ)(約▲7%)を記録し取引を終えた。
●日本においても今後の影響が危惧されるが、欧州各国においては国の資金で金融機関を支援する「一部国有化」の兆候がではじめてきた。
ちょうど、バブルがはじけて金融機関が崩壊した時期の日本のようなイメージである。
日本型バブルの崩壊においては、「バブル崩壊と叫ばれ~山一證券などの破綻~銀行への公的資金の導入」までに5~6年を要した。
しかし、今回の一連の流れは、数ヶ月、いや数週間の出来事である。
従って、企業や国の体力と相談しながらといった政策はもちろんとれない。
そうなれば、「マネーでマネーを制する」政策しか成しえない事態である。
●金融機関や保険会社は、一般の方の目には資産をザックザック保有しているように映るに違いない。
しかし、そのほとんどは金融商品を買ったり、融資したりして「お金を働かせる」ことに利用している。つまり、想像しているよりもずっと手許資金は少ないのである。これが証券会社の場合は尚更なのだ。
金融関係は、日々いろんな「決済」を繰り返しながら「収益」を得ている。
その決済を行うための投資先商品が暴落するとなれば、必要な決済金額を満足するためには、更に多くの売却数量を要することになる。
これが「投売り」の原理であり、一般の方が「心理的」に売却するのとは事情が違ってくる。
売却(決済)が必要なのである。
●”自由主義国家””市場主義国家”のアメリカにとって、今回の金融法案否決は”実利”よりも”ポリシー”を重んじたということなのであろう。
それが、アメリカがアメリカたる所以であるということなのであろうか?
急速に高まる「世界同時恐慌」への危機感。
解散総選挙目前であった日本においても、”解散総選挙”よりも”国益優先”とばかりに「補正予算成立」をさせようとする動きがでてきた。
米国史上最大の下げ幅を記録したということは、未曾有の危機ということである。
日本国政府においては、政治家の都合ではなく、この状態において「何が国益であるか」「何が国民のためになるのか」を考えた行動をとっていただきたいと願う。
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