『あと5センチ、夢に近づく方法』
《あしたのための読書:志編》
★『あと5センチ、夢に近づく方法』 渡邊美樹氏著
●居酒屋チェーン<和民(ワタミ)>の総帥・渡邊美樹氏の著。
夢は夢のままで終わらせてはいけない
夢は実現させるためにある!
渡邊氏の信念である。
「地球人類の人間性向上のためのよりよい環境をつくり、よりよいきっかけを提供すること」
「地球上で一番たくさんのありがとうを集めるグループになろう」
ワタミが掲げる<ミッション(使命・企業理念)>である。
●居酒屋チェーン<和民>を中心に、わずか1代、わずか創業16年で東証一部に上場(2000年)させた渡邊氏。
最近では、ミンションに合致するとの判断から「介護」や「教育」にも事業展開をしている。
また、著書『夢に日付を!』に記される如く、人生指南を行っているトップ・リーダーでもある。
渡邊氏の<夢>に対する実践には凄まじいものがある。
目標とする到達点を時間軸に置き換え、その達成のために「今日の行動」を決めている。
憧れではなく、夢達成のための現実的挑戦である。
●本書は、2000年に発刊された『「前略・・・。」青年社長・渡邊美樹が贈る30通の返信』がベースになっている。
当時は、創業期に「夢=現実の目標」と設定したひとつである東証一部上場を果たした時期であった。
その当時に、多くの方から寄せられた手紙等の相談に、渡邊氏が答える形式になっている。
それから6年後(本書の発刊は2006年)。
現在も挑戦し続ける渡邊氏が、2000年当時を振り返り、更に6年の歳月を経たうえでの考えを記している(本書において、2000年版のリメイクと共に、新たな章を加筆している)。
現実主義者の渡邊氏の書らしく、人生・経営者としての取り組み姿勢や心構えはもちろんのこと、一歩踏み込んだ「具体論」によって回答しているところが、他の経営者の書よりも実践向きである。
例えばチェーン展開。「創業期」、自身の目が届かなくなる「5店舗目」、資金繰りやマネジメントが必要となってくる「10店舗目」、経営指揮系統が階層化する「30店舗目」・・・・・。
ステージによって、取り組み方や注意することが記されている。
まさに実践から得られた<知恵>が満載の書である。
経営者としても、人生指南者としても偉大な方は多い。
ただし、ほとんどが、成功時点の視点から論じているので、創業早々期のがむしゃらな時期にはまだ早い指南も多い。
起業を志す方はもちろんのこと、現役経営者や人生を充実させたいと願う方にも、ぜひ読んでいただきたい一冊である。
●おすすめ度→★★★★☆
・
★ ↓クリック をお願いします。 みんなの応援が僕の力になっています。
・
・
●本書の中で、渡邊氏が愛読し、社内研修にも使用している書が何冊か紹介されている。
マイケル・E・ポーター氏の『競争の戦略』を真っ先に紹介し戦略の重要性をあげ、『ビジョナリーカンパニー』によってビジョン経営を学ぶことをすすめている。
現役経営者、起業しようと志す方は、やはり「原書」と呼ばれる書によって、体系だった勉強が不可欠であるということであろう。
・
・
・
●内容的には★5つの書である。
実際、僕は先週末に本書を購入したが、既に3回読み返している。
しかし、渡邊美樹氏が、かつての松下幸之助氏や本田宗一郎氏、あるいは稲盛和夫氏の域に達するかは疑問だ。
僕の考え方とは、相容れない部分がある。
本書に記されているが、ワタミは働き甲斐を求めて集まってくる人が多いので、同業他社よりも賃金を低く抑えているという。上場時に社員に持株を多く持たせすぎたと後悔しているくだりもあった。また、創業期からがんばった経営者が上場企業としての実力には至らずに、上場時に降格させたことも記されていた。
僕にはできない。・・・人情としてもあるが、「考え方」としてできない。
「地球人類の・・・」とミッションを掲げるからには、まずは一番身近な存在「家族」「社員」が幸せになる企業をつくるべきである!
自分が高給ならば、社員も高給にすべきだ。
社員や、創業期を共にしてきた仲間を、企業が大きくなったからといってむげにしてはいけない。創業期がなければ、「今」もない。・・・「切る」のではなく、ちゃんとした「花道」を用意すべきである。
それを決める「自分」はどうなのだろうか?
「王様」の臭いがする。
だから、★4つ。
だから、全部をまねてはいけない。
だから、渡邊氏が次の人にバトンタッチするときの企業としてのワタミをウォッチしていきたいと思う。
・
| 固定リンク | コメント (2) | トラックバック (0)





最近のコメント