『どん底からの成功法則』
《あしたのための読書:エトセトラ》
★『どん底からの成功法則』 堀之内九一郎氏著
●何年か前に、テレビの人気番組『マネーの虎』に、吉田栄作さんらと共に出演していた堀之内九一郎氏の半生記といっても良い書である。
かつて大きな事業に失敗した著者は、ホームレス同然となった。
それでも、”事業に対する情熱”は失せることなく、来る日も来る日も「なぜ自分は事業に失敗したのか」を自問自答した。
そしてついにその”答え”が見つかったとき、再び奮起して新事業を立ち上げ、ついには100億円規模の会社にまで成長させたのである。
その”情熱”とは・・・・・?
その”答え”とは・・・・・?
●どんな大社長でも、事業に失敗すれば”ただの人”になってしまう。
そっから先も、なんとか食っていかなければいけない。
それも、潰れた事業の後始末と並行しての苦渋が何年も続く。
このことは、どんな大きな会社といえど、その責任と後始末に何年も追われる”代表取締役社長”と”その他の方”とでは、一般の方が想像できないほど雲泥の差がある。
・・・・・僕も「体験」として身をもって感じている。
そのため、ほとんどの社長は「逃げ出す」ことで、その窮地から逃れようとするのであるが、それはその人の<人生>の”ジ・エンド”を意味する。
復 活 !
復活できる人とできない人の境目は、「失敗したその瞬間にこそ既に表れている」のである!
●大きな事業に失敗した著者は、事業が多きかったあまりに、失敗した痛手も大きい。
そのため、お金がないことはもちろんのこと、家も追われて、ホームレス同然になってしまう。
それでも、再び復活する自分を信じ、どんな境遇の中でも次の事業のために、来る日も来る日も事業が失敗した理由を自問自答していった。
そしてついに、「自分に欠けていたこと」を悟った。
●「アナタは、なぜ”この事業”を起こしたのですか?」
この問いに、多くの方は「お金儲けのため」と答えるであろう。
「お金儲けのためではない」という方も多くいるであろうが、それではなぜに・・・?
そこで明らかな答えが持てていない方は、自己否定をしているだけで、お金儲けであることが第一義になっている自分に気づいていないだけである。
お金儲けが悪いのではない。
お金がみんなを幸せにしていくことが多々あるからである。
むしろ、「お金儲けではない」といいながらも、「なぜに?」に回答を持っていない方の方がたちが悪い。
では、お金儲けが第一義ではなぜにいけない(かった)のだろうか?
「お金儲け」が第一義では、長続きしないからである!
●社長の使命のひとつは、株主・社員や顧客など関わった人すべてを幸せにすることにある。
そのためには、事業を<永続>させることが第一義である。
ところが、「お金儲け」が第一義の場合、お金が儲かっているうちはよいが、儲からなくなると、社長を交代したくなったり、事業を売却したりしたくなってしまう。
では、著者は復活に対して何を第一義においたのであろうか?
それは、「その事業が<楽しい>か?」である。
”楽しい”からこそ、がむしゃらにやれる。・・・人の”エネルギー”は、強制からは生まれてこない。
”楽しい”からこそ、その事業そのものにあこがれる人が集ってくる。・・・「儲け話」には、魑魅魍魎が集まるだけである。
そして、”楽しい”からこそ、永く続けていける。
●『マネーの虎』では、厳しい意見を連発した著者。
ほとんどの事業に対して「NO!」を突きつけた。
本書を読むことによって、著者の”真意”がくみとれる一冊である。
●おすすめ度→★★★☆☆
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●「成功本」というと、大企業の成功者の書が多い。
そういった書で<経営哲学>に関して学ぶ読者の方も多いであろう。
しかし、何十年も事業を継続させるために、裏を返せば自分が失敗しないために(あるいは失敗したときに)、立ち位置の違う本書も一読されることをおすすめする。
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